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妖怪アパートの幽雅な日常(漫画)ネタバレ感想

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原作・香月日輪 絵・深山和香 漫画版「妖怪アパートの幽雅な日常」は、両親が他界して親戚の家にやっかいになっていた高校生・稲葉夕士が一人暮らしのために破格物件に入居したところ、そこは「妖怪アパート」だった、というストーリーです。

人間と妖怪たちが暮らす、愉快で人情味あふれる物語になっています。

「妖怪アパートの幽雅な日常」ネタバレ

居候生活からの脱出

稲葉夕士は中学卒業して、寮付きの高校に合格し家を出るつもりでした。両親は3年前に交通事故で亡くなり、親戚である叔父夫婦に引き取られるものの、やはりそこでは「家族」になれませんでした。

一つ年上の従姉妹である恵理子からも反発され、肩身の狭い毎日だったのです。でもやっと、高校生なって寮に入り一人暮らしができると学生寮暮らしを楽しみにしていました。しかし、運悪く寮が火事で全焼。立て直しには半年かかると言われてしまいます。

たどりついたいわくつきアパート

なんとしてでもこの家を出なくては・・・と、夕士は物件めぐりをしますが未成年で実の親もいない、貧乏で予算3万円の高校生に部屋を貸してくれるような大家はいませんでした。

あてもなく、がっかりしていた夕士に通りすがりの子供が「あのお店に行ってごらんよ」と言われた不動産屋にいくと古いながらも希望通りの予算の物件を貸してもらえることに。ただし、格安物件なりの「いわくつき」のアパートでした。

妖怪と人間が共同生活

背に腹は代えられない、とそのアパートの部屋を借りることにした夕士でしたが、「寿荘」は思ったよりもいい部屋で、住人たちも良さそうな人ばかり。しかも大好きな作家の一色黎明もそこの住人で、明るい久賀秋音ちゃんという女の子もいます。

幸先のいいスタートに「ここに来てよかったな」と感じる夕士。けれども、寿荘はじつは「妖怪アパート」でした。夕闇にまぎれて近所の霊たちのたまり場になり、美味しい料理を作ってくれるのは手首だけの「ルリ子さん」、怪しげな骨董屋さんも出入りし、霊能力者の龍さんもいる。

衝撃で気絶した夕士だったものの、たとえ幽霊や妖怪だとしても、彼らもまた人と変わりなく普通に生活しており、いいやつばかり。だんだん、夕士は寿荘での生活を気に入り始めます。

クリとシロと虐待母エピが泣けた

夕士はアパートでいろんな妖怪や幽霊たちと仲良くなります。なかでも、幼い無表情な男の子・クリと犬のシロのエピソードには泣けました。

なぜ、まだ幼いクリが幽霊になってしまったのか。それは彼の実の母親がクリを虐待して死なせてしまったからです。生きていたとき、野良犬だったシロはいつもクリによりそい、それこそ母親のように面倒を見ていました。

錯乱した母親にころされたクリを見て、シロは母親に襲いかかり喉を噛み切りますが、シロもまた騒ぎを駆けつけた人たちにやられてしまいました。シロが無抵抗だったのは、自分もまた幽霊になり、クリのそばにいるためでした。

死んだあともふたりは寄り添うように一緒でしたが、なんと死んだ母親が悪霊になってクリを追いかけてきたのです。死んでもなおクリを苦しめようとする母親から逃れるために、シロは犬族の神に助けを求め、犬の大神に仕える茜が彼らを保護するようになったのです。

その縁で、寿荘にやってきたクリとシロでしたが、定期的に母親がやってきてその都度追い返すを繰り返していました。人間の愛情を知らないクリに、寿荘の住人たちが彼をかわいがってくれるように、と茜が願って預けましたが母親は何度でもやってくる。

母子という奇跡の強い絆で結ばれているのに、なんと悲しいことか・・・クリには虐待のせいで魂に汚れが残っており、成仏することもできなかったのです。

何もできないながらも、夕士は寿荘で起こる出来事や幽霊や妖怪たちを現実として受け止め、寿荘の住人として成長していきます。

妖怪や幽霊ばかり出てきますが、ほのぼのしていてまったく怖くない漫画です。

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