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良い祖母と孫の話 ネタバレ 手作り弁当を捨てる女子高生

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漫画「良い祖母と孫の話」は、おばあちゃんの手作り弁当をトイレに捨てる女子高生、というしょっぱなから怖い出だしになって「電脳マヴォ」で2000万ページビューで話題となり、単行本化されました。その話題作の中身とは?

「良い祖母と孫の話」のあらすじ

毎日弁当をトイレに捨てる女子高生

おばあちゃんが無農薬のいい野菜にこだわって、心のこもった手作り弁当をつくり毎日もたされる女子高生のしょう子。「おいしかったでしょう?」と聞かれて「うん」と答えているのに、しょう子が学校でやることは、その手作り弁当をこっそりトイレに流すこと。

お昼に食べるのは市販のパンで、手作りよりもパッケージのほうが安心。手作りは、正直言って気持ち悪い。孫のために、心をこめて料理するおばあちゃんの期待に応えるために、しょう子は必死で「食べたフリ」をする。

けれども手作りは気持ちが悪いから、おばあちゃんに知られないように処分する。「良い祖母と孫」であるためにしている必要悪だった。

おばあちゃんにバレる

ある日、お弁当に箸を入れ忘れたおばあちゃんが、わざわざ学校に届けにやってくる。けれどおばあちゃんが見たものは、手作り弁当を食べるしょう子ではなく、市販のパンを食べている姿。どこにもお弁当はない。

学校におばあちゃんが来ていた、と知って吐き気を感じるしょう子。学校から帰るといつもどおりに「お弁当はおいしかった?」と尋ねてくるおばあちゃん。「うん」と答えるしょう子だったが、お昼に用意されていたのがパンだと知って、こらえきれずに吐いてしまう。

手作り弁当が気持ち悪かった理由

しょう子はおばあちゃんの弁当だけじゃなく、バレンタインに手作りチョコをくれた友人のチョコも食べられないことから「潔癖症」なタイプであることがわかります。つまり「他人の手が触れたものは気持ち悪くて食べられない」のです。

そしておばあちゃんは血の繋がった身内ですが、小さい頃からずっと一緒に暮らしていたわけではなく、おじいちゃんが亡くなって一人暮らしをしていたから中途から同居しはじめた経緯がありました。

だからしょう子にとっておばあちゃんは「他人」だと感じていました。だから食卓を一緒に囲んでいても「よその家」みたいだと感じています。

生理的嫌悪感のほかにも、おばあちゃんがつくる料理は全体的に茶色くておいしくなさそうであり、子供があまり好きではないおかずばかりを入れて「嫌いなものばかり」で、しょう子も我慢しているのだ、と言います。

さらに「母親の不在」もポイントで、父子家庭でお母さんの手作りの食事を味わう機会がなかったからこそ、「手で触れたもの」に慣れておらず、手作り弁当が気持ち悪かったのでしょう。

冒頭シーンがホラーに感じた

やさしそうなおばあちゃんが孫のために早起きしてお弁当を詰めてくれる、仲の良い家族、に一見見えていたのに、かわいらしい女子高生が無表情で立派な弁当をトイレに捨てる冒頭シーンはまるでホラーに感じました。

思春期の女の子の中にある心の闇があるようで、単純に『おばあちゃんの弁当が嫌いだから』では済まされない何かがあると感じさせられます。お互いに良い関係を築きたい、と思いながらもよそよそしくなってしまう祖母と孫。

しょう子が自分の弁当を捨てている、と知ったあとも「おいしかった?」と笑って尋ねるおばあちゃんの笑顔が最高に怖かったです。

いっそ怒ったり問い詰めるほうがスッキリするのに、おばあちゃんがしょう子に何も言わずにパンを用意していたのは『おまえが裏でやっていることは知っている』という無言の抗議だったから。孫と祖母の心理戦にゾッとしました。

娘の心の微妙な変化に気づきすらしない、無関心な父親。学校ではそれなりに仲良さそうな友達はいるけれども、深くは踏み込んでこない上っ面の関係。

ラストでは『号泣』と感動的にまとめられているものの、「おばあちゃんの痴呆症」という出来事がなければあのままの冷戦な毎日が続いていたのでは・・・と感じます。自分的には感動作、というよりも怖いお話でした。

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