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漫画「怨み屋本舗」ネタバレ感想 栗原正尚

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栗原正尚先生の漫画「怨み屋本舗」は、理不尽な被害や犯罪にあってしまった人々のもとに「あなたの怨み晴らします」という名刺が届き、復讐を依頼するというお話です。

「怨み屋本舗」ネタバレ

新婚一ヶ月で、妻とお腹にいた赤ちゃんを犯罪者に殺されてしまった若いサラリーマン・福沢。福沢は犯人を探してほしいと警察に何度も訴えますが、「我々公務員には守秘義務があって、ドラマみたいに捜査状況を教えることはできない」と、他人ごとのようにあしらわれます。

「被害者の人権はどうなる!?」と荒れる福沢は、殺意と憎悪に満ちた目で街ををふらつきます。そこで出会った若い女が「人を呪わば穴二つ。下手な復讐は身を滅ぼす」と言いながら、変わった名刺をくれます。そこに書かれていたのは、「怨み屋本舗」という名前と、あなたの怨み晴らしますという復讐の相談。

福沢はわらにもすがる気持ちで、すぐに依頼をします。「女は素人が犯人をやろうと思わないことね」といい、電車での人身事故のいくつかは自分たちの仕事だと話します。社会的抹殺だけではなく、実質的殺害を引き受けるというのです。

犯人は刑事だった!?

怨み屋本舗に依頼して2週間後、犯人を特定したという報告を受けて福沢が見に行くと、その犯人はなんと自分を追い返した刑事でした。

家庭では妻に暴力をふるうDV男で、ほかにも2人の被害者がいるのに、なぜ警察は捕まえないのかと尋ねると、女は警察が不祥事を隠したいから退職させてから検挙するつもりだ、と語ります。暗殺するには1年以上待て、という女に業を煮やした福沢は自らの手で刑事を葬り去ることを決意し、実行します。

まさかのどんでん返し

犯人である刑事を刃物で刺し、復讐を果たしたとご機嫌の福沢でしたが、警察に捕まってから奇妙な話を聞きます。自分の妻子を殺したのは、妻の昔の恋人だったというのです。なぜだ、と愕然とする福沢。

そして怨み屋本舗の女は、刑事にDVを受けていた妻から公園で報酬を受け取っていました。「我が社は優秀な殺し屋を抱えていますから」と言い、立ち去る女。女は刑事の妻からの依頼を遂行するために、福沢を利用していたのです。

「怨み屋本舗」の感想

犯罪や暴力の被害者たちが、やるせない理不尽さに憤って我慢できずに復讐を考えるようになります。そんなときに彼らの目の前に現れるのが「怨み屋本舗」で、名刺を差し出して復讐のチャンスを与えます。

「この社会にはわたしたちのような社会悪が必要」と語る女は、暴力ではなく頭脳を使って恨みを晴らすのが鉄則です。それが正しいことなのか、いきすぎた正義感なのかはわかりませんが、被害者たちは心の底から恨みを晴らすことを望み、その望みを叶えてやるのが怨み屋本舗の仕事。

一切の情なく仕事をする女の姿に、一種のすっきり感がある漫画でした。

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