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「鉄民」菅原敬太 ネタバレ感想

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菅原敬太作のSFホラー漫画「鉄民」は、いつの間にか本人そっくりになりすましたロボットたちが増殖していく不気味なお話です。

彼らは一体何者なのか? そして、人と入れ替わるその本当の目的とは?

「鉄民」のネタバレ

平和な沙々来島に暮らしている女子高生・滝沢ミロ(実絽)は、高所恐怖症・対人恐怖症・閉所恐怖症・・・と、いろんな恐怖症を抱えている女の子でした。先端恐怖症なのに、弓道部に入った理由は、あこがれの串田先輩がいたから。

その日の部活の帰り、ミロは行く先々で誰かが忘れていった携帯電話が鳴るのを目にします。つい拾って電話に出ると、落とし主が神社に届けに来てほしい、というので行ってみることにしました。そこで突然、倒れている男性と、その男そっくりの男が出てきてミロに襲いかかってきます。

偶然、その場にいた串田先輩が助けてくれますが、男の顔がペロリと取れて、その顔の下におぞましい機械の顔が現れたのです。二人はその場から逃げ出して警察へ駆け込みましたが、事実を話しても適当にあしらわれてしまいます。

鉄民になりかわられた住民

携帯の落とし主から電話があり、ミロはその謎の人物から「島の10分の1はもう鉄民なんですよ」と、昨夜ミロが見たものは、鉄民が人間を拉致して入れ替わっていたところだったというのです。

見た目だけはそっくりなので、誰も鉄民だとは気づかないままに少しずつ、島の人間たちが減って鉄民になっている・・・そんな信じがたい話を聞いたミロでしたが、目撃者を襲うと聞いて先輩が心配になります。そして、鉄民に襲われている先輩のところに駆けつけたのです。

不良品の鉄民だったわたし!

鉄民に襲われている先輩をかばおとして、鉄民がミロにつかみかかり、容赦なく壁に頭を打ち付けます。普通の人間なら、とっくに頭が割れているはず・・・けれどミロの顔が『ぽろり』と外れたのです。

謎の電話の主はこうも続けます。「人間と入れ替わった鉄民の中にごくたまーに、いるんですよ。自分が鉄民だってことを忘れてしまった不良品が」と。自分を人間だと思い込んだまま普通に生活している不良品。なんと、ミロは自分自身が鉄民であると知らないまま暮らしていた、鉄民だったのです。

感想。ミロがかわいそう

怖がりで内気な性格のミロが、自分が人間ではなく、2週間前に入れ替わった鉄民だったとわかり混乱します。

平凡な女子高生だったはずなのに、オリジナル本人の記憶や性格をそっくりに移されただけの偽物だったなんて・・・と苦悩するミロの姿がかわいそうでした。そしていつの間にか、静かに住人たちが「鉄民」になりかわっていく恐怖がゾクゾクでした。結末はアンハッピーエンドで、誰も気づかないうちに、裏側から奇妙なものたちに乗っ取られる怖さを描いた作品でした。

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