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『棄てられた子供たち』vol.1ネタバレ 籠の小鳥ほか

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『棄てられた子供たち』vol.1〜児童養護施設の心の闇〜は、虐待や育児放棄により大人に見捨てられた子供の哀しみと絶望、そして孤独とのたたかいを描いたお話です。

「生贄少女(池田ユキオ先生)」「籠の小鳥(榎本由美)」「ホームレス村で出会った少年(浅野まいこ)」実力派漫画家による3つの短編漫画が収録されています。

それぞれのお話のあらすじについてご案内します。

「生贄少女」ネタバレ

心を踏みにじられるようなサバイバルーー児童養護施設にやってきた小学校6年生の荒井咲。自分と似たような境遇の子供たちが集められていて、「よろしく」と挨拶しても無視される。

その中で声をかけてくれたのは、加奈ただひとりだった。「そのうち慣れるよ」と優しく声をかけてくれる。しかし、児童養護施設を仕切っているマサルという少年が咲の持ち物を奪い去り、「持ち物チェック」を始めた。

「お前の持ち物など一個もない。すべて俺のもの」というマサルは、みんなの前で咲を愚弄する。施設の先生も見ていたのに、見て見ぬふりをするだけ。ここに来る前も、両親に「いらない子」扱いされ、どこへ行っても居場所などない。

そして咲は、せいじという少年がクッションの綿を食べているのを見て・・・

「籠の小鳥」ネタバレ

児童養護施設の職員として働く、安藤梢は子どもたちを助けるという理想に燃えていた。けれども、実際に業務につくと、独裁者である園長先生が言うことを聞かない子供に対して、平気で虐待を行っており、止めても怒られるだけ。

子供たちは無表情にブザーの音で食事や入浴を済ませ、食事中の私語は禁止でシーンとした中で、まるで刑務所のような様子だった。

子どもたちの個性を無視して、髪型は丸刈りとおかっぱで統一。子供たちはもっとのびのびと育てるべきなのに。そんなある日、梢は園長先生に用事があって尋ねると・・・。

「ホームレス村で出会った少年」ネタバレ

ホームレスの炊き出しボランティアのために、野菜を届けに行った青年・新田。中年以上のホームレスの男たちの中で、明らかに場違いな少年がひとりいた。

炊き出し希望の列に並ぶ少年が気になり、新田は「君、どこから来たの?」とたずねる。薄汚れてはいたが、少年はなかなかの美少年だった。

炊き出しボランティアたちは、誰も子供のことを話していなかった。子供のホームレスがいる、と騒ぎになったら困るだろうし、まさかあんなところで暮らす子供がいるとも思えない。

自宅に戻ると、なんとあの少年が車の中に隠れていた。ご飯を食べさせると飢えたようにガツガツと食べる。荷物の名札で養護施設の子・柏木剛だとわかり、学園から先生が連れ帰りに来たが、少年はそれを拒否して・・・

感想

この漫画集は悲惨すぎる現実に向かっている子供たちを描いていて、フィクションとはいえリアル過ぎて本当に起こったことのように思えてしまいました。

児童養護施設、という空間の中で、暴力で周囲を支配するボス的少年が「生贄」を選んでいじめ抜いたり、子供たちの自由を徹底的に奪い去る園長に対して疑問を抱く女性職員がいたり、ワケあって施設を脱走した少年がホームレスにまぎれて暮らしていたりと、さまざまな現実があります。

一番衝撃的だったのは「ホームレス村で出会った少年」ですね。剛くんの人生は厳しすぎます・・・。守られるべき存在である子供たちが、大人に見捨てられてしまったとき、どんな苦難に直面するのか。そうしたことを考えさせられるお話でした。

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