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健康で文化的な最低限度の生活 ネタバレ感想 柏木ハルコ

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生活保護のケースワーカーを描いた漫画「健康で文化的な最低限度の生活/柏木ハルコ」は、人間の尊厳と最低限の生活を守る「生活保護」という制度について考えさせられる内容でした。

ヒロインはなんとなく役所に入った女の子・えみるが福祉事務所に配属されて、何もわからないままに仕事をはじめます。

性格はマイペースを通り越して空気よめない系でボーっとしている子。でも、目の前で起こっていることを素直に受け止める感性があります。

 

健康で文化的な最低限度の生活 ネタバレ

えみるは先輩にあたる半田に、生活保護受給者の担当分のファイルをわたされて、「この一冊にそれぞれの人生があります」と言われるんですね。サラリと言っていますが、生活保護のケースワーカーとして熟練の雰囲気があります。

家庭訪問をしにいくことはとても重要なことで、人の住まいや暮らしを見ると、訪問でしかわからない問題が見えてきます。

えみるは認知症にかかっていそうなおばあさんや小学生のお孫さんのいる家を訪ねたり、突然「これからしにます」と言う受給者からの電話を受け取ったりするなど、最初からどうしていいのかわからない状況。

さらに悪い事に、電話をしてきたその人は、本当に亡くなってしまいました。

それまでややぼんやりとして仕事していたえみるでしたが、その死をきっかけにえみるは生活保護のケースワーカーとして真剣に仕事に取り組むようになっていきます。

昨今では不正受給者が発覚するニュースがあいついでいて、国も財政負担の悪化でだんだん世の中全体が貧乏になってきているせいか、生活保護受給への視線は非常に厳しいです。

ギスギスした世の中になってきたなあ、と感じますが、まじめに働いていても食べていくのに必死でやっと、という状況の人たちが大半だと目線がきつくなるのも仕方ないですよね。

でも、この漫画では生活保護を本当に必要としている人たちがいて、保護を受けなければそのまま餓死してしまうだろう人たちや、病気などの理由により支援がなければ生きていけない人たちがいるということがわかります。

自分が健康で働けるうちはなんとでもいえますが、もしも自分が本当に支援を必要とする立場になってしまったら・・・と考えると一概に生活保護は不要、とは言えないはずです。

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