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呪魔の奪衣婆 ネタバレ感想 杉原那月・日向作

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杉原那月・日向作の壮絶な呪いの実話系ホラー漫画「呪魔の奪衣婆」のネタバレです。

実の母親に娘を憎み呪い、追い詰めて生霊で苦しめられてきた杉原さんが、実在の霊能者・日向さんに相談したことから物語が始まります。

「呪魔の奪衣婆」のネタバレ

母親のネグレクト

幼い頃からずっと、ひどい言葉を投げつけて大人になってからはお金を搾取し続けてきた母親に悩まされる杉原那月さん。祖父もまた、自分が女だというだけで価値がないと言い、「女は汚い!おまえと弟は違うんだ!」と弟をかわいがって邪険にします。

「おまえなんていらない子だ!」
「女なんていらない!」
「お前の金は、わたしの金だ!」

とまるで本当に血がつながっているのか、と疑いさえするほどに心を傷つけられてきました。育ててあげただけ感謝しろ、という母親は、杉原さんが勉強を頑張っても何をしてあげても感謝するどころかののしるばかり。

子供のころ、友達とコミケに行きたくてもお金を一切出そうとせず、友達のいる前で土下座させられてようやく交通費だけくれた苦い記憶。

大人になっても続く母親の虐待

親から愛されない自分がみじめでこのままではだめになってしまうと、自立できる年齢になってすぐに上京して好きな漫画の仕事でプロアシスタントになりました。

ようやく母の呪縛から逃れられた、と思ったのもつかの間、父が死に、祖母が認知症になり、弟は離婚問題を抱えて母が自分にしょっちゅう電話をしてお金をせびったり、様々な干渉を続けました。

体調を崩して仕事にも支障が出てくると「なまけ病じゃないの!」と母は相変わらずで、精神的にもドロ沼にハマります。誰かに助けてほしい、という追い詰められた杉原さんは霊能者に見てもらいますが、「私の手には負えません」と断られてばかりでした。

霊能者・日向との出会い

ある日、やっと視てもらえたのが霊能者・日向さんでした。見た目は普通の女性ですが、恐ろしい生霊と化した母親が杉原さんに取り憑いているのを霊視して結界を張って遠ざけたり、母とは前世からつづく因縁の関係であると見抜きます。

杉原さんは前世でお城の大奥のようなところにおり、そこでライバル関係だった母親にいじめ抜かれて自殺していた過去世がありました。その井戸は今も実在しており、母親はあるとき、わざと彼女にその井戸を見せたことがあり、杉原さんはその執念にゾッとします。

前世から続く因縁の関係

母親は今世でも杉原さんを追い詰めることを目的に生きており、脅して数百万円を巻き上げたあげく、杉原さん名義で二千万円の借金を背負わせます。

母は亡くなった父親の会社を継いでおり、お抱えの弁護士さんですら「あんたの母親は人間じゃない。逃げなさい」と言うほど。

母親の生霊は毎日、杉原さんを苦しめるために飛び出してきてスキあらば狙ってきます。

母の突然の死と弟の豹変

生霊から逃れながら、ある日突然、杉原さんの母親が亡くなってしまいます。自分を苦しめ続けた母親からやっと逃れられた・・・と思いきや、今度は弟が母の葬儀のあたりから豹変しておかしな態度をとりはじめます。

まるで生前の母親のように、高圧的な態度で命令し、傲慢で自分勝手な人間になっています。非常識な行動で周りを激怒させたりと別人のようです。

そして日向さんは夢の中で弟が母親に向かって「那月をつぶす!」と叫ぶ姿を見て、杉原さんの危険を察知しますが・・・

「呪魔の奪衣婆」の感想

理不尽なほどの母親の憎しみと呪いに翻弄される、主人公の女性。ストーリーが若干テンポの悪い点と、母親の死をきっかけに、弟さんが悪の根源?と移り変わるあたりが疑問が残りますが、実話、ということでリアリティがすごくあります。

血がつながっているはずの母親がなぜ、娘の人生を破滅させようとしているのか。すべてを前世の因縁からと考えれば納得できるのかもしれません。

杉原さんの家には「お金」の因縁が深く、母親も弟も「金」への執着がすさまじいです。ご本人も母からお金を搾取され続けてきたためか、日向さんに金運ブレスレットをつくってもらうなど「お金がほしい」という気持ちが強く見えます。

日向さんという力のある霊能者と出会ったことで、生霊を回避してなんとかやり過ごしますが、結局は霊がどうとかと言うよりも人間の心が一番恐ろしいんですよね。

辛いことが多かったから仕方ないのかもですが、ご本人もわりとマイナス思考なので悪いものを呼び込んでしまったのではないでしょうか。

母に500万円搾取された、というシーンがありますが単純に「嫌だ!」で断っちゃえばよかったのにと思ったのはわたしだけでしょうか。自分で通帳まで送っちゃったから悪いのでは? 二千万円の借金も、実印まで渡しておいて脇が甘かったのでは・・・コミケに行くお金をくれない鬼母、「え?」それってどうよ?お小遣い貯めて行くべきでは・・・など普通の感覚で思ってしまいました。

漫画もご本人が描いてるので、客観的に物事が描かれているのかが少し気になりました。

悪魔のような母親、鬼のような弟、と描かれていますが、本当のところはどうだったのか。霊的なことばかりではなく現実でタフに対応できない自分を省みても良かったと思います。特に怪現象があるわけではなく「悪いこと続き」→「霊能者に頼る」という流れも、精神的に弱い人なのかなと思えました。

因縁深い家系に生まれてしまったために、身内の骨肉の争いになってしまった杉原さん。前世から続くカルマというのは解消しがたいものだと感じました。

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