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「生贄の子」ネタバレ児童福祉司 一貫田逸子・さかたのり子

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さかたのり子・穂実あゆによる漫画「児童福祉司 一貫田逸子」シリーズの「生贄の子」は、心理的虐待について描かれた作品です。兄弟の中でたったひとりだけをターゲットとし、徹底して差別する。虐待は暴力だけではなく、兄弟間差別や暴言なども含まれています。

児童虐待漫画で有名な「ちいさいひと 青葉児童相談所物語」もありますが、こちらはよりシビアな児童虐待の現実を教えてくれます。

「生贄の子」ネタバレ

心理判定員・遠山春男と中学生の女の子

一貫田逸子がいるあおば野児童相談所には、心理判定員の遠山春男という男性もいます。虐待の通告があったため、中学1年生の由惟ちゃんという女の子と面接し、心理判定を行います。

由惟ちゃんは何も話しませんが、自画像を描いてもらうと「顔のない」自分を描き、それは何か秘密を抱えている、というサインでもありました。

一貫田逸子が両親と面談すると、「腐ったお弁当なんかもたせていない!」とヒステリックに叫び、お父さんも気が弱くて妻のいいなり。逸子は「はやく、離したほうがいい」と判断しますが・・・

家族の団欒の中、ひとり残飯を食べさせられる少女

自宅に戻った由惟ちゃんは、家族が揚げたてのエビフライを食べる中で、生ごみと残飯を集めた食事を与えられます。うつむいて、死んだ魚のような目で、残飯に箸をつける少女。

ほかの家族は笑いながら、それを普通のこととして受け止め、団欒をつづけていたのです。もう本当に、シュールな光景ですね・・・子供の気持ちを思うと、ひどいを通り越してどうしてこんなことをするんだろうかと。

黒幕は気の弱いお父さんだった

残飯を食べさせているのはお母さんでしたが、それをそそのかしている黒幕はじつはお父さんでした。由惟ちゃんが怒られるよう、わざと買い食いしたかのように裏工作をして、陥れてニヤニヤ笑っています。

なぜそんなことを・・・と思うわけですが、それは家族の中でひとりを犠牲にすることにより、円滑な家族関係を保つためにやっていたことだったのです。もし、由惟ちゃんがいなければ、妻のイライラが自分にぶつけられる・・・「あの子が我慢すればわたしたちは普通に暮らせる!」と。あの家族の中で、由惟ちゃんは「生贄の子」だったのです。

集団を維持するために必要な、うっぷんを向けられる存在・・・そのために行われる家族の間での心理的虐待。すごく、悲しいお話でした。

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