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異形の性宴 ネタバレ感想(まんがグリム童話)高寺まどか

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高寺まどか先生による、新解釈を加えたまんがグリム童話「異形の性宴」はゾクリとする怪しくて怖い短編集です。このうち2作品をピックアップしてネタバレ感想をご案内します。

異形の性宴・最後の魔女のあらすじ

若い画家の卵が、絵のモチーフ探しをしていたところ、雨降りで崖から足を滑らせて落ちてしまう。怪我をして動けない彼は、「このままでは死んでしまう」と半ば絶望していました。そこに現れたのが、長い金のおさげ髪の少女でした。少女は「これに捕まって」と、自らの髪を垂らして、若者は髪をロープ代わりに伝って登ります。

そして少女に連れられて、山奥にある家で休ませてもらうも、全身打撲で体中が痛み意識がもうろうとします。そこに少女・ラプンツェルと、保護者らしき女性が現れます。女性の名前はミリアム。ミリアムは若者を見て、ただの人間だから助ける必要はない、ここは本来人間がいるべき場所ではないのだから、と見捨てようとします。

しかしラプンツェルがミリアムに「エナジーをあげてほしい」と頼み、ミリアムはしぶしぶ彼女の願いを聞き届けます。若者は次の朝目覚めると、傷も全部治ってすっかり良くなっていました。

異形の性宴・鶏妻奇譚のあらすじ

妻を亡くしてやもめになってしまった、ひとりの男・隆。妻の依子は団地の10階にある自宅のベランダから飛び降りたのでした。遺書もなく、自殺と断定するような証拠は何一つありませんでしたが、周囲はそう思っていました。隆には思い当たるようなことは何一つなく、ごく普通に暮らし、トラブルもありませんでした。

妻が飛び降りた理由を考えながらも、隆は仕事をずっと休むわけにもいかず、妻の死の実感もないまま自宅に戻ります。すると、ベランダの窓をコツコツと叩く音がして見てみると、一羽のにわとりがそこにいました。団地の10階ににわとりがいるはずがない。

隆は予想外の出来事に呆然としながらも、にわとりが彼の脱いだ靴下を洗濯カゴについばんで放り込みます。その動作はまるで、妻の依子そっくりでした。まさか・・・妻はにわとりになってしまったのだろうか。依子の生まれ変わりとしか思えない隆は、とりあえずにわとりを部屋で面倒見ることにします。そして、隆の脳裏に忘れかけていた記憶が蘇り・・・。

感想

おとぎ話のような世界から、現実に童話を当てはめた作品まで、自由自在に物語が描かれています。完全にアレンジされているのに、原作がちゃんとわかるのですから漫画家さんの力量がすごいなあと感じました。

時に幻想的で、時に残酷な童話の雰囲気が、妖艶な女性たちの存在でさらに盛り上がります。

収録作品

この漫画は短編集で、以下の4作品が収録されています。

・「最後の魔女」(グリム童話 ラプンツェル)
・「クラブ・パラダイス」(日本昔話 浦島太郎)
・「ローラの幸福」(日本の伝説 件伝説)
・「鶏妻奇譚」(イソップ童話 金の卵を産むにわとり)

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