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電波の城 ネタバレ感想・結末 細野不二彦

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細野不二彦先生の漫画「電波の城」は、「アナウンサーの仕事をしたい」と突然零細芸能プロダクションに押しかけてきた謎の女・天宮詩織がテレビ業界でのしあがっていくお話・・・だけでは終わりません。物語は最後にとんでもない方向へ向かいます。

狡猾で腹黒いライバルも、詩織の底知れない精神力には勝てない。「普通じゃない女」詩織には、とてつもない過去が隠されていました。

「電波の城」のネタバレ

 

三流の芸能プロダクション「白鯨」を訪れて、「中央のテレビ局でアナウンサーをしたいんです」と鯨岡社長に告げる女・天宮詩織。彼女は札幌のラジオFM局を退職いして、上京していました。

借金で首が回らない鯨岡社長に小切手を切って渡し、「白鯨」を居抜きで買い上げてしまいます。特別な美人でも、素晴らしい才能があるでもない詩織でしたが、鯨岡社長は彼女の中に「スーパースターになれる何か」を見出します。

「フツウじゃない女」を、人気の女子アナに押し立てること。容易なことではありませんでしたが、鯨岡社長はコネを使って詩織を局のオーディションに出しますが・・・。

女同士の攻防!

女子アナオーディションには5人の候補たちがやってきており、厳しい椅子取りゲームがはじまります。その中のひとり・児島ヒミコは、表ではぶりっ子をして裏では汚い手段を使ってでもライバルを蹴落とす典型的な腹黒女。

早速、詩織にガンを飛ばしてビビらせようとしたり、飲み物に激辛タバスコを入れるなどの妨害工作で詩織を陥れようとします。しかしヒミコの計算違いは、詩織が普通ではなかったこと。

ガンを飛ばされてビビるような詩織ではないし(山から降りて来たお猿さんがいるみたいだわ、ホホホといなす)、タバスコを飲んで喉をやられてもすぐに発声練習をして腹の底から声をだし、なんとかオーディションを切り抜けます。

さらにそこまでやられて黙っているような詩織ではなく、気象予報士としての超人的な能力で地震を予知し、ヒミコがいる場所に細工をします。そして大きな地震が起こり、ヒミコがいるところだけにものが落ちてきて大怪我をし、再起不能に追い込むのです。

「最悪にして災厄の女」と呼ばれた詩織

詩織の過去を調べると、サッポロFMが彼女によって壊滅的混乱におちいり、しかもそのことは局内でタブーになっていました。ヒミコのマネージャーが彼女の過去を探りに札幌へ飛びますが、そこでわかったのは「触ってはいけない」存在だったということ。

局の社長が新しい人に交代し、親しくしていた警備員のおじさんが解雇されてしまうと知った詩織は怒ります。そして詩織は社長に近づき、黒い相場師・仁科の力を借りて高輪社長もろとも、サッポロFMに大災厄《カタストロフ》をもたらします。

そのことにより緘口令が敷かれ、詩織は「最悪にして災厄の女」と呼ばるようになたのです。

「電波の城」の結末

この作品は全23巻、という長編で前半だけみれば天宮詩織がテレビ業界でアナウンサーとしてのし上がるサクセス・ストーリーに見えます。

その彼女がじつは天宮 理一の本当の娘ではなく、カルト集団のレムリア教団出身者で、ストーリーは複雑に二転三転していきます。彼女の精神力の普通ではないことのゆえんが、その出自にありました。

そして、最後に彼女が自分自身にけじめをつけるために選んだ道も、その人生の険しさゆえだったと思われます。悲劇的な最期、と言えるのかそれとも感動の結末と言えるのかは読んだ人の捉え方によってわかれるでしょう。

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