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ちいさいひと ネタバレ 青葉児童相談所物語 児童福祉司の大奮闘!

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児童福祉司の若い青年が、虐待をされている子供たちを救う漫画、と聞いて読んでみました。

最近、わたしの地元で4歳の男の子が、義理の父親から日常的な虐待を受けていて、一度虐待の通告を受けていたにもかかわらず暴力によりなくなってしまうという、痛ましい事件が発生しました。病院で子供に青あざがあり、虐待の疑いがあったのに防げなかったのです。

どうしてこんなひどい事件が次々に起こるんだろう・・・そんな思いから見つけたのが、この漫画です。夾竹桃ジン作「ちいさいひと 青葉児童相談所物語」という電子コミックで、その感想と考察です。

ちいさいひと 青葉児童相談所物語のあらすじ

新米の児童福祉司・相川健太がやってきた青葉児童相談所。ひとりでも多くの子供を救いたい、そんな熱い気持ちを抱えながら、彼は仕事にとりくみます。その熱意の源は・・・彼自身が母親からの虐待を生き延びた大人「サバイバー」だったから。昔、副所長の藤井に健太は虐待から救われた過去があったのです。

育児放棄された姉妹、暴力により命の危険にさらされる男の子など、健太は入所してすぐに様々な事件に立ち向かいます。

ちいさいひと 青葉児童相談所物語の感想と結末

全巻読み終わったあとの感想として、健太自身の過去エピソードがほぼなく、ヒロインになりそうだった同期の保育士・長澤彩香の影が意外と薄かったのが漫画としての不満点です。

でも、この漫画のテーマは「児童虐待」ですから、そこからはブレていません。虐待と一口に言っても、身体的虐待、心理的虐待、育児放棄など分類されており、複合的に行われることもあるので一概にひとくくりにはできません。

そうした専門的なことも各話ごとにコラムとして掲載されていますから、虐待について勉強したいと思っている人にとっては初心者にもわかりやすく非常にためになります。

ラストは、いろんなケースを解決してきた健太が、子供だった自分を虐待していた母親に会いに行くところで終わっていました。

子供たちを救うことを通じて自分と向き合い、母親を許せるかどうかわからないながらにも、実際に会ってみないと前に進めないから、と。

希望のある未来を信じたいですが、現実は結構、厳しいですからね・・・。健太の母親が改心していて、新しい関係を築ければいいな、と願います。

ちいさいひと 青葉児童相談所物語の考察

「一体どうすれば、虐待はなくなるのだろうか」と思いながらこの漫画を読み進めました。もちろん、漫画を読んだだけですべての答えがわかるはずもなく、「ちいさいひと」たちが犠牲になる痛ましい事件は日々、起こっています。

虐待されて育った子供は他人を信用できなくなり、世の中を恨むようになることもあります。つまり、心に傷と重荷を負った状態で人生をスタートすることになり、まずは自分の心を回復させることからはじめなければならないのです。

実際、5巻では愛情豊かな里親の元に虐待された子が一緒に暮らすことになりますが、衝動的で破壊的な問題行動をとるようになり、反社会的な行動もとるようになります。
愛着障害と言って、助けを求める大人がいないまま育ってしまったために、誰にも本当の意味で心を開けないからなのです。

虐待のない世界、子供たちが適切に親に育てられ、愛情いっぱいの中で大きくなれる優しい世界に変えていくには、大人になったわたしたちひとりひとりが、こうした虐待問題を知り、見て見ぬふりをしないことが重要です。

「ちいさいひと 青葉児童相談所物語」は、漫画の力を通して虐待をひとつでも減らし、ひとりでも多くの子供たちを救う「小さい人」のための漫画でした。児童福祉司、児童相談所の活動について知る機会をくれたこの素晴らしい漫画に、感謝します。

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