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虐待漫画「僕を殺さないで」ネタバレ 外崎コウ作

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漫画「僕を殺さないで!~難病児虐待殺人事件~」は、過去にあった山形県の児童虐待死事件がもとになっている作品です。

再婚相手に促されるままに、息子を一緒になって虐待して死なせた母親。その壮絶な内容が描かれています。

「僕を殺さないで」のあらすじ

浅田智子は性格のだらしなさで夫から離婚され、難病を抱えた5歳の息子を連れて実家のA県で暮らしていた。息子・武は腎臓病で薬を飲んでいれば問題はない。智子はバイトも続かず、ネットの出会いサイトで山中恭介と知り合い、彼に誘われてY県の彼のアパートで暮らす。

武も一緒に連れて行った智子だったが、どうしても恭介になつこうとしない。それどころか敵意を向けていた。恭介は初めは優しい態度を見せていたが、反抗的な息子に対して苛立たちがつのり、ついには手を出す。

手をつねり、体を投げ飛ばし、熱湯を浴びせ、食事を与えない。あまりに激しい暴力に智子はやんわりと止めようとするが、「これは虐待ではなくしつけだ。おまえもやるんだ」と、武がわがままで甘えた性格になったのは智子のせいだと責めて、しつけという名の虐待をさせる。

武もまた「バカ!」と普段言わないような悪い言葉で反抗し、ますます空気が悪くなる。

一緒にやらないのであれば出ていってもらう、という恭介に智子は逆らえず、「しつけが必要」と自分に言い聞かせて武に虐待をするようになっていく。腎臓病でおしっこがうまくできないので部屋の中でもらしてしまい、さらに口にもするのも恐ろしい虐待を加えられ、瀕死の状態に。

動かなくなってしまった武。恭介は遺体を埋めてこい、と智子に命令して、もう自分の頭で考えられなくなっていた智子は言われるままに我が子の遺体を山の中に埋める。

本当にあった恐ろしい虐待死事件

冒頭でも書きましたが、この話は昔起こった実際の事件をもとに構成されています。身体的虐待とネグレクト、5歳の男の子にとってむごすぎる出来事です。

プライバシーがありますから実名は伏せさせていただきますが、2003年に山形県で虐待死の事件が発覚して母親と継父が逮捕されています。

漫画とほぼ同じ流れで、腎臓病を患っていた5歳の長男に対し、継父が何度も暴力をふるい、骨折させていました。

母親も一緒になってネグレクトを行い、腎臓病の治療についても、自分たちがやっている虐待がバレてしまうから、ときちんと治療せずに食べ物を与えずにわざと衰弱死させています。

亡くなってしまった男の子の遺体を、母親が山の中に埋めて事件を隠匿しようとしましたが、結局犯行が見つかって逮捕されました。

母親は最初は継父の暴行を止めようとしましたが、男に気に入られようとするあまりに我が子への母としての気持ちより、女としての自分を優先させるようになり、男の言うことしか聞かなくなります。

それでも長男は母親を慕いつづけ、最後の言葉は「かぁ、たすけて」と言ったとか。男の子の気持ちを考えると、絶望でいっぱいになります。頼るものが母親しかいない、幼い子供が命がけで助けを訴え、結局見捨てられてしまった・・・。

「僕を殺さないで」の感想

虐待死事件は全国で何件も発生しており、そのニュースを聞くたびに「どうしてかわいい我が子にそんなことができるのだろうか」と、人の親なら思わないではいられません。

せめて、智子が武くんを実家に預けて出ていけばこんなことにならなかったのに、と感じましたが彼女なりに母親として息子に愛情があったために「一緒に連れていきたい」と願ってしまいます。

どんなにひどい扱いを受けても、子供は「ママに愛されたい」という気持ちを強く持っています。ですから、恭介と一緒になって虐待をする母親であっても、ずっと武くんはママのことが大好きで、最後まで「かぁ、たすけて」と母を信じ続けていたのです。

度重なる暴力でボロボロになった体、お腹がすいていてどんなに辛かったでしょうか。智子は留置所で深く反省していましたが、自分の行いを悔いても武くんは生き返ることはないし、気づくのが遅かったです。

あまりに壮絶な虐待で、読んでいて胸が苦しくなりました。亡くなった男の子に、心からご冥福を祈ります。天国でどうかどうか、幸せになりますように・・・

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