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カツカレーの日 ネタバレ感想 西炯子 婚活マンガ

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西炯子さんの漫画「カツカレーの日」は、28歳のOLが一生うだつのあがらなさそうな劇団員の同棲相手を振って、一生添い遂げられる安定したパートナーを求めて婚活をスタートする物語です。

両親が原因でゆがんでしまった結婚観を持つ女性が、最後にたどり着いた相手とは・・・ ネタバレ感想なのでご注意ください。

同棲相手に「出て行って」

28歳独身OLの斉藤美由紀は、同棲相手の一法師護に「出て行って」と告げます。いい年をしていつまでも夢を追っている彼には、将来の見込みなどありそうもなし。そして美由紀は結婚に対して独特の価値観をもっていました。

「両親は大恋愛で結婚したのに5年で離婚。恋愛結婚すると失敗するから、結婚相手はお見合いに決めている」

母親はすでに亡くなっており、母は死ぬまで父親の話をするのを嫌がっていました。美由紀にとって結婚相手との恋愛はご法度。そろそろ自分も真剣に結婚相手をお見合いで探さなければ、と考えていたのです。

お見合い相手は変な人ばっか

護を部屋から追い出したあと、美由紀は早速、婚活を始めます。ですがお見合い相手は変な人ばかり・・・一方的に自分のことしかしゃべらない男、後ろにぴったり母親がついてくるマザコン男、視線も合わせられない根暗男など、「論外」の相手にしか当たりません。

すっかり婚活に疲れた美由紀は、ふらりと入った喫茶店に置かれていた「会話ノート」に、つらつらと自分の婚活への思いをつづります。

「普通じゃない人ばっかり紹介される」

「くじ運悪いのわたし?」

「そのために彼と別れたんだから」

と愚痴を書いてスッキリ。 ところが、ある日ノートを見ると「おまえさんがどんだけ高い女なんだ」と、返信が書かれていたのです。

どこの誰とも知らない相手に自分の思いを否定された・・・と感じた美由紀は、ムッとして「ほっといてください」と書き込みます。 そしてそれが「交換ノート」のきっかけとなったのです。

「交換ノート」の相手は?

美由紀は次第に「交換ノート」の相手との会話にハマっていきます。自分が探している答えを、この人は知っている・・・そう感じられたからです。

「あんたは間違っている」と全否定されたのに、その返事を無下にもできないでいる自分。 やがて美由紀の婚活にも進展が出てきて、区役所勤めの特に欠点もない男性と見合いを進めて交際してみることに。

そんなとき、護が訪ねてきて、劇団をやめて就職するから結婚しよう、と美由紀にプロポーズします。 「愛って何?」 揺れる心を抱えながら、美由紀は交換ノートの相手に尋ねます。すると、相手が喫茶店で待っている、と返事があって実際に美由紀は「彼」と会うのです。

「好き」は相手に伝わる

交換ノートの相手・高橋と出会ってから、美由紀は彼になんでも打ち明けます。彼は50代のおじさんで、恋愛対象外のはず。

でも、なんだか惹かれてしまう・・・。 海外勤務で数ヶ月で日本を出てしまう高橋に「行かないで」と言ってしまう美由紀。美由紀は自分でも誰が好きで、どんな結婚をしたいのかわからなくなってしまい、グダグダの状態になります。

そしてうまく行きかけていた区役所のお見合い相手から、「ぼくに気持ちがないですよね」と好きだという感情のなさを見破られてしまい、見合い話は「白紙」になりました。 お見合いは条件で結婚するもの、でもだからと言って「好き」という感情が少しもない相手とは、結婚してもうまくいきそうもない。

美由紀はお見合い相手から断られ、高橋が自分にとって何者なのか知ったあと、「本当に好きな人」の胸に飛び込むのです。

意外性のあるエンド

西炯子さんの漫画はこれまで「娚の一生」「姉の結婚」などおじさん相手との恋愛を描いていることが多かったので、今回もそのパターンかな・・・と思いきや、意外なエンドでした。

全2巻ですが、綺麗にストーリーがまとまっており、途中まで読んでいると「タイトルのカツカレー関係ないやん」でしたが、結末近くになってカツカレーに関する伏線が回収されており、ちゃんと関係がありました(笑)

ヒロインである美由紀がイマイチ感情移入のしづらい性格で、正直なところ感動はできませんでした。でも、そのぶん美由紀の周囲にいる人たちがいい人ばかりで羨ましいなあ、と・・・。

(追い出されたのにずっと好きでいてくれる彼氏、条件しか見られていないのに親切で紳士な区役所の見合い相手、常に全力で応援してくれる会社の女の子たち、呼び出したらいつでも相談に乗ってくれるダンディな高橋)

・・・なんだか、カツカレーが食べたくなりました。

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