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漫画 ギフト± ネタバレ ナガテユカ「命をありがとう」

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本日ご紹介するのは、臓器移植の犯罪をテーマとした衝撃作の漫画「ギフト±/ナガテユカ作」です。

綺麗な女子高生が主人公なのですが・・・かなりエグい内容で、闇の地下組織で「命の選別」をする内容となっています。

「命の価値」を模索するシリアスな作品ですが、エログロ系漫画なのでご注意ください。

真一文字の手術痕のある女子高生

 

ヒロイン・鈴原環の表の顔は普通の女子高生ーーそして、その裏の顔は「狩りのプロ」。

口癖は「命を大切にね」で、命は神様からの大切な贈り物だから、大事にしなきゃダメ、とことあるごとに強調します。

彼女の仕事は、「クジラを狩ること」。クジラ・・・それは解体する人間の隠喩で、余すところなく使える臓器を狩る仕事。

クジラの体が無駄なく利用されるように、人の体にも無駄なところはない。命を大事にするために、「その価値がないもの」から臓器を奪い取る。そして、本当に必要としている人に「命」を与える。

彼女の中ではそれは善行に等しく、何のためらいもなく「命の価値無し」と判断した存在を狩り、「解体」します。

 

「命をありがとう」

 

これで初めて、生きている存在価値ができたんだね・・・と、鈴原環は「命の再配分」の仕事にやりがいを感じています。

そして、彼女の胸には真一文字の手術痕があって・・・

鈴原環を探す闇医者とは?

 

一方で、臓器移植を10年も待っている患者がおり、海外移植を受ける大金もなく、もう限界に近い男性がいました。

その男性が訪れたのが、林と名乗る闇医者で、闇のルートを使って「キビダンゴ」を発注します。林の過去は真面目な医者でしたが、今はなぜか闇の仕事を請け負っており、その報酬で探偵に「鈴原環を探す」依頼をしています。

なぜ、彼は鈴原環を探すのか?

 

探偵が見つけられたのは一枚の写真。かつての真面目だった林と、病院のベッドでにこやかに映る鈴原環の姿。

皮肉なことに、林は鈴原環がすぐそばにいることに気づきません。林が闇のルートで手に入れている臓器は、鈴原環が仕入れたもの。

「必ずおまえを探しだし、俺がおまえを治す」

林は闇医者に身をやつしながらも、鈴原環を見つけるために必死で仕事をしながら捜索します。

そして、遠くから林を見守る鈴原環の姿がそこにありました。

コインロッカーに捨てられた赤子

 

鈴原環のターゲットとなるのは、更正できない犯罪者であり、命の価値なしと判断した存在。

コインロッカーに捨てられていた赤ちゃんを見つけた彼女は、防犯カメラの映像から誰が母親なのかを突き止めます。

その女は「誰かに必要とされたい」という思いが強いあまりに、半ば心を病んでいます。お腹の中に命が宿ると安心するのに、いざ産んだら育てる気がないので遺棄してしまうのです。

何度も繰り返したその結果、鈴原環がコインロッカーの赤ちゃんを発見し、その子が生まれつき肝臓が悪いので「クジラ狩り」を決断します。

 

赤ちゃんの命を助けるための「クジラ」は、その母親。

かつて、鈴原環は「コインロッカー・ベイビー」だったこともあり、彼女にしてはかなり感情移入していました。

母親の命の一部を、赤ちゃんに分け与えたあと、鈴原環は母親を・・・

生きる価値を誰が決めるのか、という問題作

 

この作品は非常にシリアスに描かれており、一貫して「命の価値」とは何なのか、一体誰がどのようにして決めるのか問われています。

ヒロインの鈴原環は自分の中の倫理観や正義に従ってその「命の価値」を決定づけており、それは独りよがりな善の倫理観に支配されています。

彼女自身、過去に臓器移植を受けたと思われる手術痕があるため、そのときに根付いた何らかの生きることに関する価値観が、彼女を動かしてします。

「命をありがとう」という言葉に、ゾクリとしてしまう漫画。

何が正しくて、価値があるのかがわからなくなってしまいます。

まだ未完結の作品なので、物語がどう収束していくのかが楽しみですね。

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