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「死と彼女とぼく イキル」ネタバレ感想  川口まどか

川口まどか先生の殿堂入りホラー漫画の続編「死と彼女とぼく イキル」は、死者の姿が見えてしまう力がある女子高生だった時野ゆかりが、社会人になったその後の姿を描いています。

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「死と彼女とぼく イキル」ネタバレ

 

時野ゆかりは幼い頃に病気で死にかけたことがきっかけで、死者たちが視えてしまう能力があります。大人になり、医療事務の仕事を得て仕事に集中していると、その能力をほとんど感じません。

けれど日常生活でどうしても、彼らが視えてしまいます。医療事務は忙しい時には病院の外来の受付を頼まれることもあり、ゆかりは受付に立ちますが、誰にも視えていない霊が話しかけてきます。

とっくに自分が死んでいることもわからずに「俺の番はまだか」と尋ねてくる男の霊・・・ゆかりは見えないふりをしてやりすごしますが、霊は消えたわけではありません。

社会人になった松実優作

松実優作もまた、ゆかりと同じ能力がありましたが、大人になって機器の保守点検の仕事をしていました。機械に触れていると聞こえないはずの声が遠くなっていくからです。けれども「取り憑かれている人間」は見てしまいます。優作には植物の声も聞こえており、喉が渇いたという植木にも水を与えます。

頭に化物が取り付いているヒステリックなおばさんがいても、見て見ぬふりをします。「僕は彼女のようにやさしくないから」と、ゆかりのことを思いながら・・・

取り憑かれた看護師

ゆかりは、職場の明るい男性看護師・乃浦の肩に良くないものがついているのを見てしまいます。それは黒い塊で歯ぎしりをしており、「ある思いに囚われた」霊の特徴でした。乃浦は「最近ついてない」と言い、患者のいない部屋で機器のご作動が起きたり、誰もいないのに足音が聞こえる、人影が窓に立っているという怪現象にあっていました。

彼についていたもう一人の女性の霊・モリテルミがゆかりに、彼への伝言を頼みました。そしてゆかりはその言葉を乃浦に伝えます。生前、テルミは病気で入院して乃浦が誰よりも気にかけてくれたことに感謝しており、彼に迫っている危機から救いたいと思っていたのです。

「死んだ方が視えるんです」とゆかりは率直に話しますが、乃浦は「宗教はいやなんだ」と半信半疑で・・・

 

「死と彼女とぼく イキル」の感想

 

「死者」が見えてしまう少女と少年だったゆかりと優作が大人になったその後の作品ですが、ゆかりは相変わらずその能力で周りの人たちを救おうとします。

死者が見えるがゆえに孤独だったゆかりでしたが、優作との出会いで成長し、社会人としての生活と折り合いながら怪事件を解決していきます。大人になってもふたりが活躍し、死者の悲しみを拾い上げて癒やすゆかりの優しさにホッとしました。


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漫画「悪い舌 見せしめ刑の町」ネタバレ感想 曽祢まさこ

曽祢まさこ先生のサスペンスホラー漫画「悪い舌 見せしめ刑の町」は悪口を言うと処刑されてしまう故郷の街に10年ぶりに戻ってきた女性が脅しや嫉妬、疑心暗鬼に陥るお話です。

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「悪い舌 見せしめ刑の町」ネタバレ

 

エマのお母さんは父と別れて、5歳のときに故郷の街にもどってきました。その2年後、お母さんは旅の人と恋に落ちてエマを置いて祖母に預けて街を出て行ってしまったのです。

エマの住む街には中央広場に晒し台があり、「悪舌法」という人の悪口をいう人を処刑する場所でした。お母さんはよくエマに「けっして人の悪口を言ってはだめ。悪い舌は報いを受けるから」と言っていました。

エマは14歳になり、友達のミシェルとルーシィと一緒に、別れた女の悪口をいいふらして中央広場に晒しものにされている男を見ました。ミシェルは「悪舌法は昔は女だけの刑罰だったのよ」といい、法律がなかったら悪口が言いたい放題じゃない、と話します。

街を出て10年後

 

エマの母親は出て行きましたが、手紙が来て進学する気なら援助する、と書いてありました。エマは遠い街の女学校に入ることになり、成長して10年後に故郷の街に戻ってきます。都会の生活につかれ、図書館の司書として就職することにしたのです。

ミシェルとルーシィは結婚しており、ふたりとも昔と変わっていないように見えました。ミシェルは有能な若手実業家と結婚して羽振りがよく、ルーシィは役所づとめの旦那がいて二人の子持ちになっていました。

図書館で出会ったふたりの人物

 

エマは街の図書館で働くようになり、上品そうな老婦人ケイト・フィンチと出会います。穏やかそうな女性なのに、過去に姉のメアリを悪舌法で8回も訴えて晒し者にしていた人だというのです。

もうひとりの出会いは小学校で幼なじみだったヴィクターでした。「綺麗になって見違えた」とヴィクターはエマを何度も食事やデートにしつこく誘ってきます。断るエマでしたが、それを見ていたミシェルはなぜか冷たくそっぽを向いてしまいます。

ルーシィの話ではミシェルは昔、ヴィクターに告白してふられた過去がありました。だからプライドが刺激されてそんな態度をとったのではないかというのです。

自分のせいではないのに、と迷惑していたエマでしたがケイト・フィンチがある日、自宅の書斎の蔵書を図書館に寄付したいと申し出てきます。ヴィクターの誘いを断る口実になる、と喜んでエマはフィンチ邸を訪ねました。

悪舌法で訴えられる!?

 

悪舌法で訴えるには2名以上の証人が必要で、14歳以下には適用されないという刑法がありました。ミシェルは突然やってきて、エマにミシェル夫婦の悪口を言っていたから訴えてやる、と言ってきたのです。

悪口など言っていないのに・・・と言い返しますが、ルーシィとヴィクターが証人になる、と言ってエマは追いつめられます。そして慰謝料を払ってくれたら、訴えるのをやめてやると脅してきて・・・

 

「悪い舌 見せしめ刑の町」の感想

 

「悪口を言ったら訴えられる」という恐ろしい法律に支配されている街に住む、エマ。仲が良かったはずの女友達が成長してからそれぞれの社会的立場やプライドがあり、お互いに嫉妬したり、疑心暗鬼になっていきます。

悪口を言っていないのに「言った」と告発されるだけで刑罰を受けるなんて、魔女狩りのようなものですね。人間の怖さが描かれている漫画でした。


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漫画「怨み屋本舗」ネタバレ感想 栗原正尚

栗原正尚先生の漫画「怨み屋本舗」は、理不尽な被害や犯罪にあってしまった人々のもとに「あなたの怨み晴らします」という名刺が届き、復讐を依頼するというお話です。

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「怨み屋本舗」ネタバレ

新婚一ヶ月で、妻とお腹にいた赤ちゃんを犯罪者に殺されてしまった若いサラリーマン・福沢。福沢は犯人を探してほしいと警察に何度も訴えますが、「我々公務員には守秘義務があって、ドラマみたいに捜査状況を教えることはできない」と、他人ごとのようにあしらわれます。

「被害者の人権はどうなる!?」と荒れる福沢は、殺意と憎悪に満ちた目で街ををふらつきます。そこで出会った若い女が「人を呪わば穴二つ。下手な復讐は身を滅ぼす」と言いながら、変わった名刺をくれます。そこに書かれていたのは、「怨み屋本舗」という名前と、あなたの怨み晴らしますという復讐の相談。

福沢はわらにもすがる気持ちで、すぐに依頼をします。「女は素人が犯人をやろうと思わないことね」といい、電車での人身事故のいくつかは自分たちの仕事だと話します。社会的抹殺だけではなく、実質的殺害を引き受けるというのです。

犯人は刑事だった!?

怨み屋本舗に依頼して2週間後、犯人を特定したという報告を受けて福沢が見に行くと、その犯人はなんと自分を追い返した刑事でした。

家庭では妻に暴力をふるうDV男で、ほかにも2人の被害者がいるのに、なぜ警察は捕まえないのかと尋ねると、女は警察が不祥事を隠したいから退職させてから検挙するつもりだ、と語ります。暗殺するには1年以上待て、という女に業を煮やした福沢は自らの手で刑事を葬り去ることを決意し、実行します。

まさかのどんでん返し

犯人である刑事を刃物で刺し、復讐を果たしたとご機嫌の福沢でしたが、警察に捕まってから奇妙な話を聞きます。自分の妻子を殺したのは、妻の昔の恋人だったというのです。なぜだ、と愕然とする福沢。

そして怨み屋本舗の女は、刑事にDVを受けていた妻から公園で報酬を受け取っていました。「我が社は優秀な殺し屋を抱えていますから」と言い、立ち去る女。女は刑事の妻からの依頼を遂行するために、福沢を利用していたのです。

「怨み屋本舗」の感想

犯罪や暴力の被害者たちが、やるせない理不尽さに憤って我慢できずに復讐を考えるようになります。そんなときに彼らの目の前に現れるのが「怨み屋本舗」で、名刺を差し出して復讐のチャンスを与えます。

「この社会にはわたしたちのような社会悪が必要」と語る女は、暴力ではなく頭脳を使って恨みを晴らすのが鉄則です。それが正しいことなのか、いきすぎた正義感なのかはわかりませんが、被害者たちは心の底から恨みを晴らすことを望み、その望みを叶えてやるのが怨み屋本舗の仕事。

一切の情なく仕事をする女の姿に、一種のすっきり感がある漫画でした。


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